使用する録音機は?(DAT編)
使用するDATはSONYのTCD-D100またはTCD-D8ですが、いずれも生産終了してしまいました。
TCD-D100は2005年12月に生産終了しました。
これから入手しようとするにはオークションまたは中古ショップによる入手方法しかないようです。
そんなわけで、話はTCD-D100を中心に進めて行きます。 (私も以前はD8を使用していましたが、現在はD100を所有しております)
TCD-D100
TCD-D8
TCD-D100は大変コンパクトで胸のポケットなどにも簡単に収まるため、会場への持ち込みには非常に便利です。これと180分のテープを使用すれば1つのコンサートを丸ごと録れます。
最初にテープをローディングする時の音はTCD-D8よりも大きいですが、会場のざわついた雰囲気では気にするほどのことではありません。特に本体をむき出した状態で操作しない限り大丈夫です。
なお、製造番号が54****以降のものはローディングする時の音がだいぶ低減されているようです。
録音モード
サンプリング周波数は48kHzに設定。 (32kHzにすると倍の時間で録音できる)
MIC入力に設定。 (LINE入力で録音するマイクもある)
MIC感度はロック系コンサートの場合、20dB(Low)に設定。
録音レベル
録音方法は、ManuarulまたはMIC Limiterに設定。(音量が不明な場合はMIC Limiterを推奨)
ロック系コンサートの場合、ツマミの目盛りは6〜6.5に設定。(2階席など音源から遠い場合には7)
なおAGC(自動録音レベル調整機能)は使用しません。詳しくは録音レベルについてのページを参考。
上記の設定はDSM-6Sマイクによるもので、種類によって違いますので注意してください。
録音時間
今の新品のアルカリ電池では、録音レベルがManuarulまたはMIC LimiterをON状態でも3時間ぐらいは録れます。しかし、AGCをONにして録ると1時間半ぐらいで電池がなくなってしまいます。
なお三菱より東芝のアルカリ電池の方が長持ちするようです。
LINE INで録音するとMIC INよりも電池の消耗が早い場合があるようです。(要注意)
先日、単三アルカリ電池で録った時には、2時間28分ぐらいで電池切れになって録音が止まってしまいました。(原因調査中)
長時間録音したい場合には、マニュアル録音でニッケル電池(GigaEnergy 東芝)やオキシライド電池(パナソニック)なら4時間半、リチウム電池(FR6/2B:富士フィルム)で6時間以上録音できます。
これらの電池に関しては本番の前にテスト録音することをオススメします。
録音レベルを高くして録音すると、電池の消耗が早いようです。
特に常時0dB付近で振れている状態で録音すると2時間40分ぐらいで電池切れます。
入力が-12〜-4dBの間ぐらいなら十分に3時間以上録音できます。
あとMIC INでのAGC回路も相当電気を食うようなので、どうしてもAGCをONにして録りたいならば、リチウム電池を使用してください。
また、極力電力の消費を抑えるため、バックライトはOFFにしてリモコンなどの外部器機は接続しないようにします。
なお、録音中にバックライトを点灯させると「ジッ」というノイズが入るようですので注意してください。
なお付属しているニッケル水素充電池の使用は長時間録音にはオススメできません。今まで十分に充電されていると思って使っていても、突然残りが少なくなって失敗することがあります。
どうしても使用する場合には、確実に充電されているかを早送りなどをして必ず確認してから使用してください。
先日も、ある発表会でニッケル水素充電池で録音したら45分でなくなってしまいました。
補足:2200mAh以上のニッケル水素充電池ならフル充電で4時間以上連続で録音できます。
3時間を超えるようなコンサートを連続で録る場合には、録音モードをLPに設定します。
これで3時間用のテープで倍の6時間の録音ができます。この時に使用する電池はリチウム電池を使用して下さい。
ここで注意しなければいけないのが、LPモード(32kHz)での録音はサンプリング周波数が48kHzから32kHzに落ち、周波数特性も20Hz-14,500Hzと高音域部が下がり標準のSPモードに比べてだいぶクオリティーが落ちます。そのため十分な高音質録音ができないかもしれませんので注意して下さい。
他にSPモード(48kHz)で長時間録音をする方法として、データーバックアップ用として発売されているDATテープ(DDS)を使用する手もあります。
DDS-90Pは3時間収録で、DDS-120Pは4時間収録できるようです?ただし120Pはテープが非常に薄くなっていますので、取り扱いが悪いと途中で切れたりしますので注意して下さい。 (120Pについての投稿記事)
使用するテープ
今のコンサートは2時間〜3時間くらいなので180分テープで十分です。(SONYは180分テープの使用を保証していませんが問題なく使用できます)
メーカーはTDKよりもMAXELLやAXIAが好まれるようです。
なぜTDKが敬遠されるかというと、初期の頃のTDKのテープは記録面の磁性体が薄利するという問題が発生して、それ以来不人気になったとうことらしい・・・。今はしっかりと対策されて良いと思うのだが、テーパーたちにはいまだ嫌われているようです。 (なおAXIAは2004.03で製造中止になります)
あと180分テープの替わりに、データーバックアップ用(DDS)のテープを使用する人もいます。
どちらがいいのか私には分かりませんが、値段はDDSの方が高いです。詳しく知りたい人はここを参考にして下さい(ただし英語です)。
どのテープを使うにしても必要なこととして、テープは前もって早送り巻き戻しをして、テープの巻ムラを取っておきます。 なぜこのようなことをするのかというと、初期の巻ムラの多いテープをそのまま使用して録音をすると、テープ走行が不安定になりそのためトラッキングが外れてデジタルノイズが発生する原因となります。